論 考

気合を入れて説明責任を果たせ

 昨日WHOは、この24時間での中国以外61か国・地域の新規感染者が中国の9倍になっていると発表した。さらに最大懸念が、韓国(26人)・イラン(66人)・イタリア(34人)・日本(12人)だとしている。*()は亡くなった人数である。

 ご近所スーパーやドラッグストアで、マスクやトイレットペーパーが品切れ、一部の保存食品も棚から消えている。デマに踊らされるだけではなく、皆さまは不安なのだ。

 依然として検査体制が弱い。PCR検査は、当初3,000人/日と発表したが実際は1,250人で、3月10日に1,845人になるらしい。

 気がかりは、対策の司令塔がはっきりしない。感染症対策は、厚労省・内閣官房、それに国立感染症研究所の3つが当たっているらしいが、傍目には、いままでの動きからするとチームワーク効果が上がっていない。

 首相記者会見で、記者が聞きたいことに答えられず、打ち切るような態度をとれば、それがまたまた不信感を高める。「わたしが最高責任者」なのであれば、安倍氏はその言葉にふさわしく発信しなければならない。

 この際政府は、きちんと対策の体制を整え、現状を総点検して、現実にやれることを明確に説明しなければならない。長期政権の記録にふさわしい手練れた政治を見せてもらいたい。