論 考

現実はお笑いよりもお笑いだ

 実際、内外の政治事情は、驚くばかりの「笑い」に充ち満ちている。

 太平洋の彼方では、トランプ内閣の実質初閣議で、トランプ氏が就任143日の手柄を自慢し(注 法案は1つも成立していない)、閣僚の面々が、それを競い合うように称賛したそうだ。

 『裸の王様』が彷彿する。『蚤のうた』を想起する。

 さっそくある議員が、「世界の歴史上、最高のスタッフによる偉大な会議」であると痛烈な諷刺を飛ばした。

 かつてわが国でもありました。いわく「ほめごろし」。

 裸の王様にせよ、ほめごろしにせよ、そのような現象が発生するのは末期症状なのではありますまいか!

 「コッカイオンドク」を「議会を笑いものにするべきではない」というユニークなご意見があるやに聞く。

 なぜユニークなのか? 事実をそのままなぞっているに過ぎないのだから、すでに議会がお笑いなのである。漫才を見て笑うなといいますかねえ。