論 考

スーパーチューズデイ

 米民主党の大統領候補選挙で、サンダース氏の健闘ぶりが目立っている。最大の特徴は、年齢・性別・人種に関係なく支持を獲得している。そして、トランプ対抗馬としての期待が高まっているようだ。

 2月4日のトランプ氏の一般教書演説は、いかにもデマゴーグらしく、分析を欠いたバラ色を誇張しまくったもので、少し、慎重な人であれば誰でも不信を表明する内容だが、景気が良くなっていると幻想を抱く人たちは、大いに喜んだかもしれない。

 はっきりしたのは、トランプ氏は悪質な煽動者であり、なおかつ、ルールは自分のためにあるという考え方である。もし、トランプ氏が2期目も大統領になると、米国内部だけではなく、世界の秩序はガタガタになってしまう。

 米国はルールを大切にして秩序を維持してきた。世界のルールは各国内のものに比較するとはるかに脆弱である。巨大な米国のルールが破壊され、さらに秩序が乱れるとなれば、世界秩序は極めて剣呑になる。

 もうすぐ、スーパーチューズデイである。サンダース氏に対する支持がどうなるか。