論 考

船内感染防止策は大丈夫か

 中国が、COVID-19の4,400人の疫学調査結果を発表した。それによると感染しても8割は軽症、致死率は2.3%である。高齢者や既往症のある人のリスクが高い。

 世界中の研究者などから、論文・分析・臨床報告が153本出ているそうだが、査読を経ていないし、粗削りで、中には有害なものもある。

 ダイヤモンドプリンセスの場合、2月5日から2週間で、乗客乗員3,711人中に542人の感染が増えた。データからすれば、船内感染防止措置が十分でないことになる。

 昨日は80代高齢者男女各1名が病院で亡くなった。女性は、5日に発熱していたが、入院したのは12日だった。政府職員2人の感染も発表されたが、2人は乗客とは接していなかったという。

 関係者が大変な苦労と努力をしておられるのは承知の上で、やはり、船内感染防止措置の見直しが必要であろう。

 中国以外では、日本での感染者が最大である。慎重、精緻な対策を期待する。