論 考

野党の奮起を

 9日、小沢一郎氏の政治塾で共産党の志位氏が講演した。志位氏は持論の野党連合政権構想を語った。

 少し前に立憲民主と国民民主の合同論が出たが実らなかった。今回の動きも直ちに期待をかける国民は少ないだろうが、せっかくの動きを単なる話題にだけ止めてほしくない。

 連合政権構想はともかく、目下の国会は全く存在感がない。安倍氏の好き放題が、わが国の政治を地に落としてしまっている。とにかく、国会審議がまともにおこなわれるようにしなければならない。

 わが国の民主主義は極めて幼稚にして未熟である。議員個人にすれば自分が議席を確保できるかどうかが最大の関心だろうが、しかし、それが与野党問わず政治を貶めているのは疑いがない。

 2期目の安倍内閣発足以来の政治の後退は隠しようがない。政治意識調査で、内閣支持率がさして変わらないのは、いかなる理屈をつけようとも、野党に存在感がないからである。

 連合政権構想であろうが、野党同士の合併だろうが、そこに本気が感じられない限り、国民の政治的無関心を変えるための点火はできない。