トランプ氏の発言が、大方は嘘と誇張だという「常識」が出来上がった。しかし、簡単に辞めさせる手立てがない。次の選挙までは。
この事情でもっともまずいのは、政治家世界最強の立場にある人の言葉が、そのまま真実として検討できないのであり、まさに、世界は大混乱のさなかにある。慣れてしまってはならず、常に監視と批判を継続せねばならない。
15日、トランプ氏は米国テレビで次のように語ったそうだ。
「彼(金正恩)は強い指導者だ。彼が話すとき、国民は直立して聞く。米国民にも同じようにしてほしい」
トランプ氏がやってきたことを眺めれば、自分の好みでないことは、何でもかんでも破壊する方針だ。問題は、この「好み」が何かであって、気まぐれでもあるから、好み自体が把握しにくい。
そうではあるが、この発言は「本音」である。あえて断言するが、外れるならば幸いだ。米国民に対してだけではない。世界の独裁者をめざしている。
これをくれぐれも忘れないようにしよう。
こんな手合いに尻尾を振る外交は真っ平ご免だ。