筆者 奥井禮喜(おくい・れいき)
自民党総裁選の討論? が低調だ。遠慮がちながら、お互いに足の引っ張り合いがちらちら始まった。しかし、まったく面白くない。
候補者諸氏は、自分をアピールする筋書を十分に描けない。理由は簡単だ。総裁選は、自民党内部の選挙であるが、出直し自民党を印象付けるためには、なんといっても、国民諸氏の共感や声援を獲得する必要がある。しかし、ずっと暗雲のように垂れこめている政治資金問題を論ずるなら、党内の紛糾は必至である。
かりに、国民諸氏が喝采するような発言をして、マスコミの支持をかたじけなくすれば、総裁選勝利を手にできない。
国民に寄り添うのなんのと語るが、最大の問題に全員が知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいるのだから、パンチの効いたスピーチになるわけがない。
その辛さ、苦しさは、同情してあげてもよいが、その程度の思い切りができないで天下国家を語っても迫力や説得力がない。読売新聞は25日、「国際秩序立て直す戦略を示せ」と題する社説を書いたが、論説子は書きながら「空疎だなあ」とつぶやいていたのではなかろうか。
陳腐な売り込みばかり狙うから、高市氏は、「しかと左様か?」と問われても怪しい話を持ち出す。こんなつまらない話で国粋を語ろうとするのだから情けない。国粋の人士は、まさに粋でなくてはならない。これでは無粋だ。
超ベテランの茂木、林両氏は、脇役で立候補したのだろうか。話にベテランの凄みらしきものがない。小林、小泉両氏も、若い割には新鮮味がない。
実に、低調で退屈だ。
みなさん、自民党が大破だとか、解党の危機だとか、言われている理由がかおわかりなんだろうか。
10月に、あのトランプ氏が訪日するらしい。まさか、自民党を介錯するのではなかろうが。
総裁選立候補の諸氏には、もう一度、ネジを巻き直してもらいたい。
