筆者 奥井禮喜(おくい・れいき)
石破商品券問題の要点は、政治活動であるかないか、お土産というには高額過ぎる、という2点である。
政治家が20人ばかり集まって宴会をやれば、いずれかの選挙に直接関係していなくても、政治活動である。こんなことは常識だろう。昔、友人であった2人が、たまたま政治家になって久しぶりに旧交を温めたのとは違う。
1年生議員15人を集めて、ご苦労さん会だとか、新人激励会だとか、どんな名前をつけようとも、同じ政党の同志として今後の政治活動のホゾを固めようとするのである。これまた当然すぎる話だ。
勤め人世界では、仕事を終えて一杯やるのが定番だったが、半世紀近く前から、仕事の延長だとして、若い世代から嫌われた。1年生議員たちは、まさに仕事だから喜んで集まったのである。仕事(政治)の垢や疲れを落とすためであれば、わざわざ、公邸で首相のお招きによる慰労会に出るよりも自分のリラックス方法があるだろう。
法律的文言解釈で、政治活動ではございませんと、ワンパターンな言い訳を繰り返す石破氏を見ていると、わかっているのに、わからぬ素振りをするという、典型的ないやらしさがにじんでいる。支持率が下がるのは当然だ。
政治家はカネを持っているから、10万円といっても庶民感覚と違うと言えば、むしろすっきりするが、さすがにそれは言いたくない。だから、石破流ぐすぐずねちねち論法で弁解する。ために、ますます人々の怒りを買う。
いまや、石破氏の頼みの綱は、野党側が政倫審でもなんでもいいから、決着つけてほしいということだろう。なにしろ自民党内部で助け舟の動きがない。
ところが、立民野田氏は、簡単には辞めさせないと語る。例によって、看板付け替えされるのでは、いつまでも同じことの繰り返しだからだという。政権交代と吠えればよさそうなものだが、これまた例によって野党はバラバラ。動けば、別の問題が湧いてくるという読みである。
威勢がいいのが国民玉木氏だが、こちらは政権交代を口にできるほどの立場ではない。目下の高い支持率を参議院議員選挙まで持続させようという魂胆だろう。
自民党はダメだ。これは、ほとんどはっきりしている。しかし、待ってましたという野党も出てこない。このままいくと、石破氏だけではなく、野党も含めて、信頼喪失に拍車がかかるのではないか。
混乱、混沌を片づける仕事人が必要だ。
