「戦争のことを知らない人が増えている。いつ自分の身に(戦争が)降りかかってくるかわからない。世代交代するから語り継ぐ必要がある」という傾向の意見が新聞の読者投稿欄では主流だ。
もちろん、知らないより知った方がよろしい。しかし!
戦禍を伝えても戦争はなくならない。
なぜ78年間も慰霊をせねばならないのか? なぜ戦争が起こったのか? なぜ庶民は! 戦争を止められなかったのか?
考えて当然のことがまったく無視されて、慰霊の式典が目的化している。問題に食らいついたオピニオンがない。
考えなければなに一つ改善できない——ということが理解できない人は1人もいないだろうが。