2017年版防衛白書に、南スーダンPKO日報問題の記述が一切ない。この問題で批判があるのは当然である。
そもそもデモクラシーにおいては、政治家や官僚が国民に対して隠しごとをしてはならない。
さらに自衛隊にはcivilian control of the military「文民統制」の約束がある。国民を守ってやるのだから、お任せくださいと言いたいかもしれないが、言ってはならない。
すなわち自衛隊は議会によって統制されねばならず、議会(議員)は国民によって選出されるのであるから、国民こそがcivilian controlの真の主人公なのである。なにごとも国民に包み隠さず報告するのが筋道だ。
だから、内紛で戦闘があるのを衝突などと意味不明にして公表するのは、すでに正道を踏み外していた。
その反省を明確に白書に記載しなければならない――と主張するのは正しい。正しい主張を受け止めなければ正しくない自衛隊になってしまう。
稲田某が撒いた悪い種を根付かせてはいけません。