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「天の声を聞くキシダ」「罪務省」「脆務所」の がん化で日本はどうなる?

司 高志

 筆者には、キシダほど天の声を聞く力はないが、ある日、駅のホームで、どこかにビューンと閃いた。キシダ政権は、天の声に従い、どこかにビューンと国民を連れて行こうとしている。いろいろなところから天の声が聞こえるため、どこに行くかは本人にもわからないのだろう。

 安倍元総理の国葬を行ったとき、「理屈じゃねーんだよ」という天の声がしたことが知られる。今回も、報道により、「あ」の国も天の声を発していることが明らかになった。「あ」の国の大統領が、「キシダに防衛費を増額させた」とか「『か』の国との関係改善をさせたのは私だ」とかいう、キシダにとっての天の声の主が、自ら暴露したのである。

 しかし、天の声はランダムに聞こえると思っていたのは、どうも間違っていたようである。本人も気づいていないかもしれないが、ちゃんとした方向性がある。

 ちょこちょこ補助してガバッと増税。国外に行っては、外国に日本の税金のバラマキ――などを行う隠された真の狙いこそが、「六公四民」である。

 五公五民は、江戸時代の農民に対する年貢の取り方の割合で、支配層が半分ゲットした。この分配割合を超えようとするのが、現代版の六公四民である。根拠は、罪務省のホームページにある国民負担率だ。

 国民負担率は、所得に対して租税の負担率と社会保障の負担率を足したものである。日本国民の所得から引かれている税金や社会保障は何パーセントかという意義である。

 同省ホームページによると、「令和5年度の国民負担率は、46.8%となる見通しです」とあるから、すでに五公五民に近いぞ。

 ――令和3年度(実績)48.1% 令和4年度(実績見込み)47.5% 令和5年度(見通し)46.8%――

 あれれ~、令和5年度でほんとに減るんですか? 減る要素なんて何もないのに??

――国民負担に財政赤字を加えた潜在的な国民負担率は、53.9%となる見通しです――

――令和3年度(実績)57.4% 令和4年度(実績見込み)61.1% 令和5年度(見通し)53.9%――

 令和4年度なんてもう六公四民を超えてますよ。ということで目指すは、六公四民かと思えば、すでにネット上では、七公三民まではいくつもり、という声も聞かれる。

 これにさらにおそろしい金の亡者、守銭奴的なぼったくり作戦も考えられている。政府税制調査会(首相の諮問機関)の中期答申などでは、次の作戦が進行中だ。退職金の税金優遇計算やめて増税、配偶者控除や扶養控除、生命保険控除の控除類廃止、通勤手当への課税、社宅の貸与分を給与に上乗せなどが、次々と画策されている。

 筆者の周りでも、脆務所の行政指導で、交通実費に課税されている。以前は、講師料+交通費で、講師料から10%が引かれていたが、現在では(講師料+交通費)の10%で天引きされている。(実際には復興税がかかるので10%を超えているが、説明のため、同率とした。)

 さてここで、以前と現在の手取りと税金を比較する。

 例えば、講師料10,000円、交通費100,00円とする。講師料から10%が引かれ、交通費はそのまま鉄道会社とかに支払うので、手元には9,000円が入る。

 現在の方式で計算すると、講師料10,000円、交通費10,000円、交通費に対する消費税1,000円。合計の21,000円から10%引かれるので、18,900円が残る。ここから鉄道会社などに11,000円払うので、7,900円しか残らない。

 大増税じゃないか。ここには錬金術のような姑息な金の亡者、守銭奴的要素が入っている。筆者が怒っているのは、交通費11,000円のうちの、1,000円という消費税そのものに税率をかけて税金をふんだくっていることだ。交通費にかかる消費税は、利用者にはどうしようもないお金だが、消費税に税金をかけてふんだくりますか?

 天の声を聞くキシダよ。総理の私的居住部分である公邸で宴会してましたよね。政府税調の言う通り、私的部分を給与に換算して税金を払ってくださいよ。議員宿舎にお住いのの議員の皆さんも赤坂の賃貸価格を考慮して、議員宿舎の税金を払ってくださいね。

 さて最後に結論だが、罪務省、脆務所、天の声を聞くキシダは、日本のがん細胞のようなものだ。がん細胞は、もともとは自分自身の体の細胞である。正常だった細胞の遺伝子の一部が壊れたとする。壊れた部分の修復に失敗した部分ががん細胞になることがある。がん化した細胞は、制限なく増殖を繰り返す。

 この意味で、がん化した罪務省、脆務所、天の声を聞くキシダは、日本の富を集めまくり、お金の集中を無制限に行い、組織の徴税機能を制限なく増強していくのである。

がん細胞は、元は自分の体の細胞であったが、無制限に分裂を繰り返すことにより、最後には、人そのものを死に至らしめ、最後には自分も生きることができなくなる。がん細胞は、ほかの細胞に分裂を促す物質を出し、周囲の細胞までもがん化させる。罪務省により、脆務所や天の声を聞くキシダは、踊らされているだけかもしれないが、この辺で大手術をしないと、日本はがん細胞に栄養を吸収されて再起不能になるだろう。