論 考

立憲⇒立民へ

 立憲民主党の議員集会で、次期衆議院議員選挙の覚悟? を質問された泉氏が、150人当選しなければ辞任すると応じたらしい。つまらない。

 新聞スズメのうわさでは、衆議院議員現有97人だが、50人獲得が厳しいと読む。それが厳し過ぎる予測だとしても、そのような状態において、数字だけの大反転をぶち上げたところで迫力がない。

 大人の視線としては、まるで噛み合わない議論を展開すること自体、すでに泉氏がギブアップしているようにみえる。つまり、いま辞任しているのと等しい。

 きれいごとでいえば、レームダック(任期を消化するだけの政治力なき議員)である。

 選挙にだけ強くなりたいのなら、古くからは公明党あり、このところ維新ありだ。しかし、世間の人々は、公明党も維新も単独で政権を任せたい政党だと思っていないだろう。

 泉氏は、少なくとも覚悟を聞かれたら(聞かれなくても)、当面の選挙に勝つだけを目的とするのか、本気で日本の将来を構想して推進する政党たるのか――どちらで前進するべきか全党の心構えを話し合う口火を切るべきだ。

 党首、代表になっただけでいままでもちえなかった力が出てくるわけがない。立憲は政権政党でもないし、官僚集団でもない。

 要は、自民でもないし、公明でもないし、維新でもない、立憲民主党を大きくしていく。「立民」、民主主義で立つ、15年戦争後に、偶然の幸運で手にした民主主義を育てる党になるべし。

 民主主義革命とは、人々1人ひとりが、わが内なる民主主義を育てることである。泉氏はじめ、立民の諸君は、民主主義のありがたさがわかっているのか!