論 考

教訓二題 美味しい話は油断大敵

筆者 司高志(つかさ・たかし)

――その1 首相劣化の法則はこうして進む

 今与党にいる次期総理候補を見ると、現在版より見劣りする劣化バージョンだが、与党には秘策がある。

 あまり有名でなく、外見が誠実そうに見える議員を持ってきて、みんなで担ぐ。そうすると、小石河連合よりはましだろうということで総裁になるわけだが、これがとんだ食わせ物とだという可能性は大いにある。(小石河連合は次期首相候補の名字の漢字の最初の一字をとってきたものなので3人を推理してみてほしい。)

 それに気づいたのは、現総理を見ていたからだ。

 最初は、検討士などと言われていたし、「なんにもし内閣」だろう、と思っていたら、国葬あたりから本性をむき出しにし、今は、やらないほうがましな施策を閣議決定でゴリ押ししている。

 与党が、ちょっと見かけのよい政治家を出してきたら要注意だ。

――その2 時事ドットコムの少子化対策のネット記事を見て愕然

 以下は次々ドットコムの記事である。

 『首相肝煎りの少子化対策の道筋がようやく示されたが、財源の一つの「こども・子育て支援金」(仮称)は医療保険料に上乗せして徴収することになった。

 「実質的な追加負担は生じさせない」と説明してきた岸田首相。しかし、最終的に子育て世代の負担も増える結果となった。

 実効性のない少子化対策をしておいて、結局はボッタくられる。金だけとられるのだから、少子化対策どころか少子化促進策だ。

 国民の無関心やあきらめ感、近くに選挙がないとなれば、ことをトコトン利用する、どうにもならなくなると、解散総選挙でみそぎを企てる。

 そのためにこそ派閥の裏金が生きてくるわけだ。