論 考

他所の火事?

 家を失ったガザの人々が140万人、人口200万人の70%である。イスラエル軍がこれから本格的展開すれば、どうなるか。北部に残っている人はハマスとみなすという。まさに、イスラエルによるパレスチナ殲滅になる。

 イスラエルの本音がわかっているのに、確たるリーダーシップを発揮できないバイデン氏のアメリカが、世界秩序を守るなんて論外である。

 ユダヤ系の人々の支持を固めたとしても、反トランプの結束が乱れる可能性が高い。大統領選へのマイナスは避けられまい。中東におけるアメリカの評価はがた落ちになるだろう。

 この上ウクライナ戦争で旗色が悪くなると、世界は一挙に混迷を深めて、第一次世界大戦の再現になるという危惧が増す。

 本日の社説は「衆参2補選 政権への警鐘と受け止めよ」(読売)、「補選1勝1敗 首相への厳しい民意」(朝日)というが、四海波静かにしてのんきな話だ。内外ともに状況対応能力を欠いた政治という共通点はあるが、いやはやなんともわがほうはローカル過ぎて、別世界みたいである。