論 考

バイデン氏のリーダーシップ?

筆者 奥井禮喜(おくい・れいき)

 CNNによると、アラブ各国駐在の米国外交官複数がバイデン氏に警告を発しているという。

 イスラエルの軍事展開について、実質的かつ道義的責任が問われており、戦争犯罪が疑われる事態にある。イスラエルを全面的に支持している米国は、アラブ世界の支持を失いつつあるという内容だ。

 10月7日ハマスの攻撃によるイスラエルの死者は1,200人(当初1,400人としていたが訂正した)、報復によるパレスチナの死者は11,000人を超えた。とくに、ガザの病院に対するイスラエル軍の攻撃などは、ハマスと通じていると宣伝しても理解が得られにくい。

 西側世界でも、ハマスをテロ集団としてのみ扱うことに大きな疑問や反論の声が高まっている。

 考えようによっては、バイデン氏は内外における信頼を取り戻せる機会に直面しているともいえるのだが——