4都県の緊急事態宣言を解除が、何を判断基準にしてなされているのか、傍目にはとても奇妙である。持てもしない責任を持つと突っ張っておられるから、菅氏がキーマンなのだろうが、棒きれを振り回しているが、まるで手応えがない。
海外からの五輪・パラ輪観衆をお断りした直後の自民党大会では、「新型コロナに打ち勝った証となる大会にしたい」と語った。打ち勝つというなら、延期はしたが、完全な形で開催するということだから(前任者とはいえ安倍氏の公約だ)、すでに一敗地に塗れているというのが世間の常識だ。
ニューヨークタイムズは、「開催に向けた確固たる決意を示しつつ、現実を受け入れた」と、品よく! おちょくった。日本流なら、決意、虚空を打つとでも言うべきだろう。
政治家は言葉を大事にせねばならない。精神主義といえば聞こえはよろしいが、その実態はナンセンス。シリアスな人は、まるでリアリズムなき、虚空者(思慮分別がない)だと見ているだろう。現実を直視できないのは、リーダーの器にあらずというのが世界的常識である。