論 考

がんじがらめ

 4都県については、緊急事態宣言が1月7日から3月21日までとされた。だいぶ長い。ずるずる感が強く、締まりがない。

 五輪は海外客見送りになりそうである。まあ、常識的である。2月の共同通信調査では、五輪開催支持は14.5%しかなかった。スパッと中止せよという声もかなり大きいが、これは橋本氏に委ねられることではない。

 菅氏は「わたしが責任をもって」という言葉をしばしば発するが、実際は、「わたし」が明確な展望らしきことを表明できないから、ずるずる感に支配されている。もちろん、菅氏に責任をかぶせても無意味である。

 わたしが言いたいのは、「わたしが」ではなく、昨年以来の一連のコロナ騒動を検証して、わかったこと、わからないことを人々に提供し、今後の判断のためには何が必要なのか、といったように、率直であってほしい。

 いつまでも政治的パフォーマンスに熱を上げるべきではない。

 昨日は、東北新社がBS4K放送を認定された後、放送法の外資出資比率規制に違反しているにもかかわらず、当局が「お目こぼし」した事実が明らかになった。総務省は、(うかつにも)「見逃し」たとして逃げたいようだが、当時の決裁者トップが山田真貴子氏だというのだから、言い分けがらくではない。

 菅氏と東北新社の関係はすでに明らかである。あれも、これも、手詰まり、行き詰まりだ。「袋のスガ」みたいである。