論 考

政権の瀬戸際論も出た

 米国ではCOVID-19感染は60人ほどで、幸い死者が出ていないが、危惧が高まっている。

 トランプ氏が副大統領のペンス氏を対策責任者にした。形としては国民の健康と安全を守る最強の布陣というわけだが、直ちに不満が噴出した。

 というのは、ペンス氏はCDC(疾病対策センター)の助言を蹴とばしたなどの経歴があって、医学的知見が疑われており、また、関係各部門を統括・調整する能力が不足していると真っ向批判なのである。

 ウォール街は対策不安で失望売りになっているというわけだ。

 当方でも、自治体などから昨日の小中高休校の決断に対して、理由や対応策ができてないとして強い不満が出ている。2月24日での専門家会議に、一斉休校の諮問がなかったことも表面化した。

 こちらも医学的知見の心配に加えて、仕事してますよというアリバイ作りみたいな決定が危ぶまれている。気の早い? 毎日は「安倍首相も瀬戸際にある」という社説(本日)を掲げた。

 読売は「新型肺炎 医療と経済に全力で取り組め」と社説(本日)を掲げたが、経済がうまく動いていれば国民の少々の批判は乗り切れるという発想でやってきた内閣であるから、この医療と経済が、政権を瀬戸際へ追い込む可能性は低くはないだろう。