地方選挙が近づいて、当駅前での候補者の宣伝が増えた。
当事務所は真ん前だから、皆さんの声がよく聞こえる。ぜひ、もっと聞きたいという内容がほとんどないのが困ったものだ。
で、ついつい、好きな古典音楽の音量を引き上げてしまう。
古代ギリシャのデモクラシー最盛期には、演説者は、じっくりと自分も考えつつ諄々と話すのが常識だったそうだ。
聴衆が、飾った言葉や中身のない話を嫌ったからだ。
半世紀前、わが組合公認の市議会議員を押し立てた。候補者は「全国区市会議員」の心構えで、連呼はやらず、必ずきっちりと筋道立てて演説した。
初陣であったが、上位当選した。
しかし、当時もたいがいの候補者が真っ当な話をしていなかった。時代が変わっても、相変わらずだ。低質の気風がいつまでも続くところに、民主主義の学校としての地方政治の低質が現れているねえ。