月刊ライフビジョン | ビジネスフロント

よみ・かき・そしてソロバンを

音無裕作

 これからの学校教育では、道徳、プログラミング、外国語(英語)教育が重要視されていくとのことです。なるほど。立派に高等教育を受けてきた方々や、選挙で国民の信頼を受けて出てきたはずの方々が、相手の質問にまともに答えずはぐらかしてばかりいたり、大事な会議の場でヤジを飛ばしたり、暴れたりする姿をみると、この国での道徳教育の必要性を痛切に感じます。
 IT機器に取り囲まれる現代、人工知能が将棋の名人を打ち負かす時代の中で、論理的思考の養成のためにもプログラミングの知識は必要不可欠になっていくのかもしれませんし、英語にしても、国際化の世の中で、中高6年、大学4年程度学んでも多くの人がちっとも話せるようにならないような教育は、改善の余地が大いにあるのではないかと思います。
 ところで、HYIP(ハイプ)というものをご存知でしょうか?
 実は、私も先日ニュースで聞くまでは全く知りませんでしたが、10代後半から20代前半位の若者に尋ねると、1割弱の方が知っていると答えたそうです。
 HYIPとは、High Yield Investment Programの頭文字をとったもので、直訳をすれば、「高配当投資プログラム」というようなことになります。使用するのは現金通貨ではなく、ビットコインなどの仮想通貨を用いるそうです。
 仮想通貨自体もよく理解できない古い人間である私には、それだけでも十分怪しげに感じてしまうのですが、さらに利回りが1日2%、月利80%などと謳っているところなど、とてもではありませんが、まっとうな投資手段とは思えません。そうしたところにつけ込んで、詐欺も横行しているそうで、大学生を中心に被害を訴える声が急増しているとのことでした。
 このHYIPもそうなのですが、友達を紹介するとインセンティブが発生するというシステムの商法が増加しているという話も聞きます。SNSの普及により、活発になっているのでしょう。
 こういったシステムには、かつての「マルチ商法」や「ねずみ講」による事件を覚えている世代は抵抗感を感じるのでしょうが、近年は警戒感が弱まっているような気がします。大学の中では、親の同意の要らない20歳になったとたん、投資など様々な勧誘をされてトラブルが増加しているというニュースも以前聞きました。
 とかく「子供の前ではお金の話はするな」というような風潮が感じられますが、逆に、日々の暮らしに密接にかかわるお金の知識こそ無菌状態に置くのではなく、もっと家庭内や学校での教育を充実させるべきではないのでしょうか。