論 考

プーチンのオツム

 きちんとなにごとかを集中して考えると頭が痛くなる。痛くならなくても非常に疲労を感ずる。だからもっともいいのは、厄介な問題を考えず、考えても壁に突き当たったら、結論を出そうとせず、先延ばしすることだ。

 プーチンについて考えていると、頭が痛くなる。彼が、どこまで先を読んだかはともかくとして、ウクライナ戦争に踏み切るには、非常に考えたのではなかろうか。

 特別作戦が即決するとばかりは考えなかっただろう。読みがすべて裏目裏目に出ることは普通の常識人であれば全然考えないことはない。しかも、戦争となれば相手側だけではなく、自軍の兵士も死傷する可能性が高い。

 結果から推測すると、彼は、これらの厄介な問題をエイヤッとばかり踏み越えたらしい。はっきりしたのは、人の命というものに、尊敬の念を持ち合わさないことだ。

 少なくとも近代以降の政治家は、人の命については大切に扱ってきたはずだが、それが全然感じられない。大変なことだ。

 世界は広い、いろんな人間がいるから、人の命を尊重しない奴がいるのはわかる。たまたま、そいつが、ロシア国の権力者にのし上がった。権力は腐敗するというが、プーチンは初めから人間としてイレギュラーだったのだろう。

 なにをしでかすかわからない。これを前提に手立てを考えねばならない。

 トランプが大統領になったとき、米国の心理学者などがおおいに精神分析をやった。おそらくプーチンについて研究していると思われる。

 常識的な制裁論が果たして効果ありだろうか。取り扱いを誤らないようにせねばならない。また、頭がシクシクしてきた。