論 考

政府のサボタージュを指弾する

 やはり、一言せねばならない。

 田村厚労大臣が、入院制限・自宅療養について、「医療資源は短期間に急に増えない、先手先手を打って対応している」と発言した。これは、いったいどういう意味か。顔を洗って出直してもらいたい。

 昨年、自粛を始めた際、「医療機関崩壊になっては大変なことだから、医療体制を整備する時間を稼ぐ」ために自粛をお願いするとしたはずである。

 デルタ株が猛威を奮っているから未体験の事態だなどと弁解するが、これとてある日突然ではない。

 要するに、自粛効果に味をしめて、万全の体制を整備することをサボり続けてきた結果である。先手先手ではない、後手後手だ。後手後手で医療機関崩壊を招いたのは政府の責任だ。

 自粛は大きな効果を上げている。どこかの知事が「セルフ・ロックダウン」などとまやかしの新語を発したが、とっくにセルフ・ロックダウンしている。

 打つ手がないのであれば、内閣は総辞職せよ。頼りなくても、立憲民主党は政権を担う用意ができていると張り切っている。やらせてみたらどうだ。