万博の外国向けパビリオンの建売を検討しているそうだ。
どうしても1970年の万博を思い出す。テーマは「人類の進歩と調和」で、それなりに形をつけた。展示物の大人気は、アポロ12号が持ち帰ったの月の石。見物には長蛇の列で、暑さにも負けず、「なあに、月へ行くことを思えば」と語る元気な御仁もおられた。
入場者6,422万人、石の他にはスウェーデン館が人気だった。環境保全を打ち出したもので、公害に悩む人々の関心をひきつけた。新幹線車内食堂の弁当が売れすぎて困った話もある。
直接間接に1兆円投資、おおかたは道路・国鉄・地下鉄・空港体系の整備で、人々の生活環境への取り組みは後回し。
異常な短期間に突貫工事、とくに地下鉄は総延長32キロを一挙2倍の64キロに増加した。
無理を通せば事故が起こる。1970年4月8日、大阪市天六のガス爆発事故を起こした。ガス管から都市ガスが漏れだし、点火爆発した。死者79名、負傷者420名、周囲の48世帯が焼け出された。
万博成功の余波で再選を狙った現職佐藤知事は、批判を食らって、新人黒田氏に敗退した。政治優先の無茶をやる体質が、今回も相変わらずかと思うと、まったくうんざりする。