論 考

解散という手もありますなあ

 佐藤栄作氏(1901~1975)は1964年11月9日から72年7月7日まで長期政権を担った。

 沖縄復帰(1972.5.15)の際、米軍の施設・区域は復帰後できる限り整理縮小すると期待させたけれど、いまの沖縄をみると大ボラに過ぎなかった。

 また、沖縄核持ち込みの密約が没後に暴かれたのも忘れない。

 政権が長くなるほど人気は低落したが、本人は知ったことかという風情であった。「内閣改造が多いほど権力が弱体化」するという言葉を残した。

 現内閣は、本日発表された日経世論調査では支持率上昇だが、モリ・カケ問題の批判は容易には収まらない。低頭していてもきちんと対応しなければ批判が長引くだけだ。

 きちんと=正直な対応ができない理由があるから、ここまでズルズル引きずってきたわけで、次なる手は1つである。

 解散・総選挙に打って出る。仮に倫理道徳的批判が残ろうとも、圧倒的に力で勝てば、不満分子は非力に失望して、やがて沈黙するであろう。

 日本人的アパシーは筋金いりだから、ここ一番、正面突破で行くべし――と安倍氏が考えても不思議ではない。権力亡者を動かす力は、権力奪取と維持の2しかない。

 8月15日、鳴沢村笹川陽平氏別荘で、森・小泉・麻生・安倍らが会食中のバカ笑い写真が先日報道された。——敗戦の日ではありましたが。