BBCの特派員が、長かった日本勤務を終えて離日するに際し、ちょっとした日本人論を書いた。
よくいわれる、安全、穏やか、清潔などの日本的魅力を称えつつも、日本に対する違和感を捨てきれないという。
なんといっても、日本的閉鎖性・保守性が気がかりである。30年来の経済的低迷は、変化を拒否する日本的性質によると分析する。
自民党は(傲慢な)権威主義と平和主義を廃止するというような戦前志向を持ち続けている政党なのに、なぜ、人々は投票するんだろうか。
年寄が多い地域で保守基盤が堅いからだというが、かりに過疎地がすべて消えたとしても、この傾向は変わらないのではないのか。
つまり、イデオロギー的保守ではなく、現状を変えたくない、自分が変わらないという意味の閉鎖性・保守性であって、どうもそれがいまの日本が停滞から抜け出られない理由であろう。
赴任した当時からどんどん日本は色あせてきた。このままでいいのか。作り直すべきだろう。そのためには、変わらなくてはならない。
観念的、抽象的でもあって、科学的分析ではないのであるが、それでも非常に大事なところを突いた内容だと思うので、要点だけ紹介した。