論 考

停戦へ進むか、進んでほしい

 ウクライナとロシアの停戦協議は、① 2月28日、② 3月3日、③ 7日、④ 14日と開催されて、継続している。停戦方向への兆しがあるらしい。

 プーチン戦略では、キエフは2日で落とす目論見だった。2月24日のプーチン演説は、自信満々、「権力や意志の麻痺が頽廃と忘却」であるとし、自分は大政治家であることを演じた。

 開戦後、プーチン支持率は10%上がって、77.4%になった。

 ウクライナの決死的抵抗が読み切れなかった。国外に300万人が逃れたが、ウクライナの人々の意気地は高いようだ。

 好き放題の大宣伝で、ロシアの人々を洗脳したが、じわじわと嘘が暴露されつつある。

 短期決戦の予定が、長期戦の様相で、プーチン戦略は修正を迫られる。国内経済は、西側の経済制裁が効いてきた。停戦協議は、プーチンとしても進めたいはずだ。

 しかし、ここで計算を誤って、ずるずる戦争拡大すると、戦争が1人歩きして、戦争自体が目的化する。これが恐い。

 15日、国営第一テレビで、オフシャニコワさんが(命懸けの決意であろう)手書き「NO WAR」の直訴状を掲げた。記念すべき転換点になってほしい。