論 考

経済学者の奮発を願う

 本日の読売社説は、「携帯料金改革 接続会社にも目配りが要る」と主張した。菅氏が首相就任に際して、大手会社に携帯料金値下げの圧力をかけた結果、値下げをしたが、急激な変化で、今度は格安会社が苦境である。

 菅氏の「みなさまのために働きます」という目玉政策であるが、民間会社の料金に行政当局が圧力をかけたのだから、当初から危惧されたことである。

 社会通念としては、菅氏は経済通ではないとみるが、もともと安倍内閣時代から中小企業対策はなきに等しい。

 菅氏取り巻きの竹中氏らは、小泉内閣時代から、新自由主義というよりも、自由放任経済の推進者で、経済は自由にやらせれば万事上等という単純な思想である。小泉時代から、日本経済の体力が強化されたかというと正反対で、加えて、コロナ騒動によって、弱いところからどんどん経済体力を失っている。

 日銀の大サービスによるカネ余りで、株価だけが好調! であるが、実物経済と無関係に博打経済が繁栄しているという構図だ。

 数多おられる経済学者のみなさんには、ぜひ、日本経済の展望を描いてもらいたい。学問の自由なのだから、自己規制などせず、本気で雄渾な議論を巻き起こしてもらいたい。