論 考

国滅びて山河あり?

 日銀金融政策決定会合で「長期金利の小幅上昇を容認しながら、金融緩和を続ける」という結論が出た。

 これを日経社説(8/1)は「一般にはわかりにくい」と書く。一般とは何ぞや? 要するに論理がよくわからないという意味だろう。ずいぶん遠慮するものだ。

 読売社説(同日)は「粘り強く脱デフレへ取り組む姿勢を示した」と書く。これは、とても酷い。2年以内の2%物価上昇達成を掲げた黒田リフレ派を持ち上げたのはけろっと知らんふりだ。もう5年過ぎた。

 いまさら「粘り強く」も何もあったものじゃないというのが一般(世間)の見方というものでしょう。公約違反と言わねばならない。

 安倍氏が2012年末、政権復帰する前「日銀に無制限にお札を刷ってもらう」と無茶苦茶なことを言った。以来、日銀は国債塗れだ。

 今回の決定、一般(わたし)に言わせてもらえば、「打つ手なし」。金融緩和を方針転換すれば何が起こるかわからないというのが本音。

 安倍・黒田両氏が麗しい関係でドボンするのは勝手だが、いざという場合に、誰が責任をとるのでしょうねえ。