論 考

人間の心をもたねばならない

 ウクライナの人々が戦う意欲によって抵抗するかぎり、それに水を掛けることはできない。これは主観、ウクライナの人々の自立の問題だ。

 一方、客観的にはロシアが武力攻撃を止めず、ウクライナが抵抗し続ける限り、その行き着く先は人間の命がどんどん失われる。

 二国間対立であれば、当事国以外は道義的にその事態を無視できない。

 しかし、現実は直接兵士を送り込まずともウクライナを支援している国々はロシアと戦争中である。

 だから、いわゆる西側は厳密な意味で戦争を止めさせるための介入ができなくなっている。

 西側がグローバルサウスを取り込むのではなく、中立的立場にある国々が仲介勢力として台頭してくれるように工作するのが正しい道筋ではなかろうか。

 日常的になってしまったウクライナ戦争を考えると、気持ちの収まりがつかない。