第8回になるアフリカ会議(TICAD)が27~28日、地中海に面するアフリカ北部のチュニジアで開催された。日本がさまざまな困難を抱えたアフリカ諸国の経済発展を軸に応援するのは大きな意義がある。
ともすれば、中国が強引な貸し付けで現地を債務の罠にはめていると批判するが、中国とアフリカの関係は、ざっと半世紀に及んで先行している。
わたしが1990年に北京へ行った際、中華全国総工会でたくさんのアフリカ人に出会った。。すでに労働組合の交流も、もちろん可能なことからではあるが具体的に進められていた。
当時、日本企業の中国事業についても、中国側は、もっと可及的速やかにかつ大々的にやってほしいとたびたび注文された。欧米と比較すると、まちがいなく日本企業は慎重であったから、日本びいきの中国の人々からすれば、歯痒い思いをしていた。
アフリカでは、まちがいなく中国のはるか後塵を拝している。しかし、逆にいえば、中国はずいぶんリスクをかけて営々と尽力してきた。
建設的な競争意識はそれなりに意味があるが、競争意識が先行すると、関係国同士でぎくしゃくするものだ。
他国の進んでいる面から学んで、身の丈にあったアフリカでの活動をおこなってもらいたい。