論 考

欧米・ウクライナの合意をしっかり

 プーチン氏が、ウクライナ東部のドネツク州・ルガンスク州の親ロ派武装勢力が実効支配する地域の独立を承認した。

 同時に、両地域と相互支援協定を締結した。両地域がウクライナ政府との交戦を理由に、ロシアに支援要請すれば(するだろうから)、ロシア軍が駐留する理屈を作った。

 マクロン・ショルツ両氏は、説明を受けて失望した。ようやく米露会談にこぎつけたところだから当然である。

 プーチン氏は、ウクライナ侵攻した場合の米欧による経済制裁を恐れていないという意思表示をしたとも見られる。

 当面、24日の米ロ外相会談をおこない、その後の米ロ首脳会談の手順は継続するようだが、ここが欧米側とウクライナの踏ん張りどころだ。

 プーチンは外交巧者である。欧米・ウクライナの見解をまず確実に合意させねばならない。今回も、その隙間を衝かれたわけだ。