論 考

違和感が強い

 昨日時点で、インドのコロナ感染者は1837万6421人・死亡は20万4830人、医療体制は崩壊、外電には混乱究める医療現場などの写真が連日報道されている。

 そんななかで、インドの大手メディアグループのエクスプレス・パブリケーションズが25日、国民的人気のクリケット・プロリーグ開催はあくどい商業主義だ。人々がコロナで大騒動しているのに場違いだとして、クリケット試合(無観客でおこなわれている)の取材・報道を全面中止すると発表した。

 インド人口13.5億人だから、感染者は100人当り1.3人になる。日本は100人当りでは0.5人である。危機感の程度はだいぶ違うようだが、日本がインド並みの感染になったら、どんな雰囲気になるだろうか。

 公益財団法人新聞通信調査会が20年12月から21年1月、アメリカ・フランス・中国・韓国・タイの5カ国でおこなった調査(各国とも約1000人の回答)によると、東京五輪・パラリンを「中止すべき」+「さらに延期すべき」と回答した人は、タイ95.6%、韓国94.7%、中国82.1%、アメリカ74.4%、フランス70.6%で、20年11月の日本調査では71.9%であった。

 「開催は決まっている」という、5者協議の内容には、違和感が強い。