論 考

ワクチン騒動

 WHOは、豊かな国が対コロナワクチンの争奪戦を展開したり、独占することに深い懸念を表明している。「大国は、ケーキの奪い合いをしているが、途上国はパンくずも手に入らない」と痛切な表明をした。

 欧州では、さらに複雑な問題が絡んでいる。モデルナのワクチンが出荷遅れを呈しているが、原料はスイスで製造され、スペインでワクチンに製造され、ベルギーの物流センターへ届けられて、そこから各国へ流通するらしい。

 ささやかな話だが、米国オレゴン州ではジョセフィン郡の保健所職員20人が出張してワクチンの集団接種をした帰途、猛吹雪で自動車が動けなくなった。あと少しワクチンが残っていたので、期限切れが迫っており、同じように渋滞している車を回って、希望者にラクチンを接種して回ったという。

 せっかくコロナ対策を推進するのだから、ちょっといいみたいな話がたくさん飛び出してほしい。