みんなのコラム

青虫には登る習性、泳ぐ技

虫愛でる姫

 10/12、本日の狩りは3匹。これまでに15匹ぐらいを、緑の「メロン城」から隔離した。

 君は何処から来たの? 調べてみると、外からの訪問者が葉の裏側に卵を産み付けるのだという。その卵は孵化すると、寄生した植物に擬態して成長し、駆除から逃れる。

 ここからはわが捕獲者の観察と実験である。

 侵略者を箸でつまんでメロンの枝葉からから剥がし取り、コンクリートの上に置く。すぐにもぞもぞ、傍にあるベランダの安全柵に登り始める。上に上に、そう、寄宿した枝葉の上方には若芽があったはず。お尻側を固定して、体を精一杯伸ばして、頭側で最大限の弧を描く。新しい寄宿先と接触すると次の枝によじ登る。こうして若芽はボロボロ、後に残るは黒い糞!

 しかし環境は変わった。その習性が悲しいかな、ベランダの金属の柵にしがみつかせる。あるいはコンクリートのエッジに沿って5メートルも水平移動する。ゴメン。下には雨水の排水路があり、疲れ果てるとエッジからポチャンと落下する。

 ところがである。なんと泳ぎ始めたのである。数日前の水死したと思しき浮遊物も、コンクリの上に移すとしゃっきり、歩き始めた。