日々道楽

行政の「品質」の視点

 担当部門の方々は一所懸命だと思うので、あまり言いたくはないが、どうしても奇妙なので一筆記述する。

 東京都が渋谷区勤労福祉会館で、16~39歳の方々に、予約なしで手軽にワクチン接種するという企画である。正午から1日200人を想定していたが、初日早朝から行列ができて、7時半には予定人数を増やして300人として、その日の分は打ち切った。(今後は予約制に切り替える)

 会場は、渋谷駅からNHKへ向かう通りで、会館自体が大きくはない。外の歩道も狭く、想定通り、ちょっと寄って行こうかという調子であれば、なんとかフローするだろうが、人が溜まり始めたら混雑するのは必至である。

 それ以上に、なぜ、「予約なしでどうぞ」という企画になったのか不思議だ。高齢者の接種が開始した当時、予約するのに大騒動だったことを忘れたわけではあるまい。

 しかも、目下は全国的に感染拡大して、いわゆるレベル4(25人以上)は、45都道府県に及ぶ。10万人当りでみれば、東京は220人超、100人以上が16都道府県で、首都圏はとくに高い。

 早く接種したい人が多いと考えるのは常識だと思うから、予約なしなら殺到すると分析するのが当然だろう。

 報道によると、若い人は接種したがらないという説が流布していて、それを前提として、「どうぞお気軽に」と言う調子で設定したみたいである。そもそも、接種したがらないという説の信ぴょう性があるのか。高齢者のケースのほうが、はるかに説得力があるではないか。

 しばしば、昨年以来のコロナ騒動対処について検証がなされていないのはまずいと主張し続けているのだが、行政が仕事の「品質」について、しっかりした考え方を持っていないことが露見しているのではなかろうか。